竹原の隠れた観光スポット?🎍👣

町並み保存地区は三が日から観光客の姿が目立つ

今年の三が日は天気が良いので、暇を見つけては散策してみました。
最大の観光名所〈町並み保存地区〉は2日からカップルや家族連れなど、意外なほど観光客が多い。

ただ、子供のころにこのあたりで遊んでいたぼくの目から見ると、こういう観光スポットとして整えられた町並みから出外れたところにもまた、いろいろ隠れた見どころがあるのです。
例えば、保存地区から本川の川縁に出てみると、こんな家並みになっている。

右側の〈日の丸写真館〉はA先生が子供のころから残っている

このように、最近のビル(左側)と昔の家屋(中央と右側)が自然に混在している風景が竹原の魅力。
まあ、ただの田舎じゃないか、と言われればそれまでではありますが。

ここはA先生の実家ではありません

昔、祖父母の実家があった近く、榎町には〈赤坂酒店〉という店もある。
母親によると、同じ赤坂なのでよく「あんたの親戚か」と聞かれたけど、縁戚関係はないそうです。

この店は息子さんが大企業に就職して独立したのち、ご両親が加齢による体力の限界を理由に閉店。
まだ営業していれば、帰省のたびに立ち寄ってお酒を買いたかったなあ。

ずらりと並んだ吉四六の徳利には神社の絵馬みたいな願い事が書いてある

その近くにある民家の前には、ごらんのように布袋様と吉四六の徳利が並べられている。
徳利の数はびっくりするほど多くて、iPhoneのカメラフレームに収まりきらなかったほど。

徳利には神社の絵馬みたいな願い事が書かれていて、「幸せになれますように」「恋人ができますように」「好きな人とお話ができますように」などなど、年ごろの女の子とおぼしき書き込みが多い。
でも、この家はごく普通の民家で、居酒屋でも元店舗でも何でもないんですよ。

なぜこんなに徳利だけ家の前に並べているのか。
首を捻りながらこのあたりで竹原町の実家へUターン。

画像の奥まで自家製の風鈴が飾られた一角

その途中にあるのが、この風鈴と風車がゴチャマンと飾られたスペース。
風鈴も風車も民芸品ではなく、ビールの空き缶やCDのディスクなど、廃品利用で作られている。

この奥に制作者とおぼしき人の住宅があり、その前も様々オブジェでいっぱい。
誰が何のためにこんなものを作っているのか、さっぱりわかりません。

そう言えば、竹原が昔は塩田地帯で、現在も塩が名産品であることもすっかり忘れていました。
自分の実家がある土地のことなんて、意外に知らないものですね。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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